著者のコラム一覧
シェリー めぐみジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家

NY在住33年。のべ2,000人以上のアメリカの若者を取材。 彼らとの対話から得たフレッシュな情報と、長年のアメリカ生活で培った深いインサイトをもとに、変貌する米国社会を伝える。 専門分野はダイバーシティ&人種問題、米国政治、若者文化。 ラジオのレギュラー番組やテレビ出演、紙・ネット媒体への寄稿多数。 アメリカのダイバーシティ事情の講演を通じ、日本における課題についても発信している。 オフィシャルサイト:https://genz-nyc.com

「まるで頭上にヘリ」…AIデータセンター急増の米国で広がる“低周波公害”

公開日: 更新日:

 専門家は、こうした極めて低い周波数は、単なる音ではなく、体にかかる圧力として感じられることがあると説明しています。ロックコンサートでバスドラムの深い振動が、体の芯を揺さぶるような感覚です。

 また、付近の住民の中には、「まるでヘリコプターが頭上で、24時間ホバリングしているかのよう」と表現する人もいます。この絶え間ない低音や振動によって、慢性的な不眠や頭痛、内耳の圧迫感、不安感を頻繁に訴える人も出ています。

 しかし今のアメリカには、工場などの一般的な騒音を取り締まる法律はあっても、データセンターから24時間絶え間なく響く、超低周波には対応していません。そのため原告は、データセンターは基本的な規制を満たしているものの、絶え間ない低音や振動により、近隣の住宅の不動産価値が著しく下落し、平穏な居住環境が損なわれていると主張。データセンターに対し対策を求めています。

 今やアメリカ人の日常に溶けこんだAI。しかしその巨大インフラは、地域住民にとって、健康と生活を脅かす存在としても認識され始めています。

【連載】ニューヨークからお届けします。

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