著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

運動だけで痩せられないのはなぜ? ダイエットに一石を投じた論文

公開日: 更新日:

 ところが、先の研究の結果、運動して消費したカロリーのすべてが、1日の総消費カロリーにそのまま上乗せされるわけではないという衝撃的な事実が分かりました。私たちの体は、運動でカロリーをたくさん使うと、その分、細胞の修復など他の体の働きに使うカロリーを、自動的に「節約」して、1日のエネルギー消費量の上限を一定に保とうとする性質があることが分かったというのです。

 具体的には、運動で消費したカロリーのうち、実際に1日の総消費カロリーとして増えたのは平均して約74%だけで、残りの約26%は体が別のところで「節約」したために相殺されてしまったといいます。特に、ランニングなどの「有酸素運動」に限っていえば、体が節約しようとする働きがさらに強く、期待していたカロリーのわずか約30%しか増えていない(約70%が相殺されてしまった)というデータも明らかになりました。

 一方、「筋トレ」は、筋肉の修復などにエネルギーが使われるためか、相殺が起こりにくく、予想よりも多くカロリーを消費する傾向があったそうです。ただし、筋トレは、「脂肪を減らして筋肉を増やし、見た目を引き締める」という点や、「基礎代謝を上げて太りにくい体をつくる」という長期的な視点では効果的ですが、体重計の数字をすぐに減らせるわけではありません。

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