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天野篤順天堂大学医学部心臓血管外科教授

1955年、埼玉県蓮田市生まれ。日本大学医学部卒業後、亀田総合病院(千葉県鴨川市)や新東京病院(千葉県松戸市)などで数多くの手術症例を重ね、02年に現職に就任。これまでに執刀した手術は6500例を超え、98%以上の成功率を収めている。12年2月、東京大学と順天堂大の合同チームで天皇陛下の冠動脈バイパス手術を執刀した。近著に「天職」(プレジデント社)、「100年を生きる 心臓との付き合い方」(講談社ビーシー)、「若さは心臓から築く 新型コロナ時代の100年人生の迎え方」(講談社ビーシー)がある。

感染症を防ぐ「ワクチン」の接種は心臓血管疾患の予防にもなる

公開日: 更新日:

 欧州疾病対策センターの研究グループが、14~25年にデンマークでインフルエンザ感染が確認され、かつ、心筋梗塞または脳卒中の治療を受けた40歳以上の入院患者1221人のデータを解析した研究です。対象になった1221人は、年齢中央値が75歳で男性が54%、35%が心筋梗塞、65%が脳卒中で、全体として50%がワクチン接種済みの患者でした。

 解析の結果、インフルエンザの感染が確認された後、1週間以内の心血管イベントのリスクは、その他の期間(感染前または感染から1週間以上経過後)に比べて有意に高いことが確認された一方、ワクチン接種済みの患者では、心血管イベントのリスク上昇がほぼ半減していました。ワクチン未接種の場合はインフルエンザ感染から1週間以内の心血管イベントリスクがそれ以外の期間に比べて4.7倍だったのに対し、ワクチン接種済みの場合は2.4倍だったのです。

 ワクチンを接種しているのに感染してしまっても、重症化を抑えるなどの効果が心臓や血管へのダメージを軽減し、心血管イベントの発生を低下させたと考えられます。研究者は「今回の研究結果は、インフルエンザワクチンの接種が心血管イベントの予防に有効だとするエビデンスを支持するものだ」と述べています。

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