処方箋が必要な「治療アプリ」の実力と現在地…海外では多数承認
■スマホが「治療の伴走者」に
治療用アプリの開発は海外が先行し、米国や中国、欧州などでは多くの製品が実用化されている。一方、日本で保険診療の対象となっているものは、禁煙、高血圧、アルコール依存症(飲酒量低減)、ADHD向けなど、まだ限られている。
しかし、その有効性は臨床試験で確認されている。例えば禁煙治療では、喫煙したくなった状況を記録すると、その場面に応じた対処法が提示される。通常治療にアプリを加えた患者では、24週間後の禁煙成功率が高まり、長期的な禁煙維持にも効果が認められた。
高血圧では、血圧や食事、運動を入力すると生活改善の助言が届き、薬を増やさなくても家庭血圧や24時間血圧の改善につながった。アルコール依存症では、飲酒したくなった状況や気持ちを記録し、対処法を学ぶことで、通常治療に比べ飲酒量や大量飲酒の日数が減少した。
「医師の診察は月1回でも、アプリは毎日患者に寄り添います。その積み重ねが治療効果につながるのです」
一方で課題もある。アプリだけで病気を治せるわけではなく、対面診療を置き換えるものでもない。また、高齢者には操作が負担になる場合があり、利用できる医療機関もまだ限られている。


















