処方箋が必要な「治療アプリ」の実力と現在地…海外では多数承認
しかし治療用アプリは、それらとは異なり、病気の治療そのものを目的として開発された「プログラム医療機器」である。臨床試験で有効性と安全性を確認し、厚生労働省の承認を受けたうえで、医師の処方に基づいて使用される。専用コードを入力して利用する仕組みだ。
長浜バイオ大学元教授(医療情報学)で医事評論家の永田宏氏が言う。
「治療用アプリは、科学的根拠に基づくアルゴリズムによって患者の行動変容を支援します。一部ではAIの活用も進んでいますが、薬のような有効成分ではなく、患者への情報提供や行動への働きかけそのものが治療効果を生み出します。そのため『情報医薬』と呼ばれることもあります」
その中心となる考え方のひとつが「認知行動療法(CBT)」だ。患者の考え方や行動の癖を見直し、自ら症状を改善できるよう支援する治療法である。
「認知行動療法など、効果が確立した治療法をデジタル化し、患者が日常生活の中で継続できるよう支援するのが治療用アプリです」
対象は、うつ病、不安障害、不眠症、依存症など心理的要因が関係する病気だけではない。高血圧や糖尿病、肥満など生活習慣病への応用も進んでいる。


















