進まぬ東京の直下地震対策 自治体や個人ですぐできること

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 政府の地震調査委員会が26日に発表した「全国地震動予測地図」(2018年版)によると、今後30年以内に東京(新宿区)が震度6弱以上の大地震に遭う確率は48%だった。85%の千葉市や82%の横浜市に比べると低く感じてしまうが、26%以上の確率になるとすべて最高レベルに分類される。決して安心できる水準ではない。土木学会の検討委員会が阪神・淡路大震災のデータを基に計算した首都直下地震による経済被害は731兆円に上るという。地震と津波による死者は23万人と試算されている。ただし減災対策をしていれば247兆円となり、被害額は6割以上減る。死者数も最大で16%減だ。

「首都水没」の著者で、リバーフロント研究所・技術参与の土屋信行氏も、「2015年に仙台で開催された国連防災世界会議でも、減災対策を講じた都市構造にすることが喫緊の課題と結論付けられました。被害は最小限にとどめられるし、被災後の経済的負担を減らせます。東京は災害リスクを抱える世界都市のモデルケースとして、真っ先に減災対策に取り組むべきなのです」と強調する。

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