奥野修司
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奥野修司ノンフィクション作家

▽おくの・しゅうじ 1948年、大阪府生まれ。「ナツコ 沖縄密貿易の女王」で講談社ノンフィクション賞(05年)、大宅壮一ノンフィクション賞(06年)を受賞。食べ物と健康に関しても精力的に取材を続け、近著に「本当は危ない国産食品 」(新潮新書)がある。

日本は食べ物に関しても米国に何も言えないという現実

公開日: 更新日:

 これまで遺伝子組み換え(GM)作物がどれだけ怖いかを説明してきた。だからこそ、GM作物に対する反対運動は世界中に広がり、日本国内でも多くの団体が反対運動を続けている。しかし厚生労働省はそうではない。GM作物とアレルギーに関しても「アレルギーを起こすような作物は市場に出回らない」と否定し、GM作物そのものも安全性に問題ないとして流通・販売を認めている。

 ちなみに厚労省が安全であるとする根拠が「実質的同等性」という概念だ。これは、GM作物が、昔から食べられてきた元の作物と、形、主要成分、性質などがほぼ同じであれば安全であるという考え方である。

 1992年に父親ブッシュ政権下の米国政府が、GM作物の安全性を評価するためにつくった概念で、のちに世界標準にしたものだ。これによって政府による安全性試験は不要とされた。つまり、認可してほしいバイテク企業が安全性試験をし、そのデータを添付して申請すればいいというわけだ。本来は国民が毎日食べる物なのだから、むしろ医薬品以上に厳格な検査をするべきなのに、あまりにもずさんというべきだろう。

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