備蓄米の実状は「入手困難なレアアイテム」…販売確認店舗は全体の4.8%、メディアが誇大宣伝

公開日: 更新日:

 スーパーとドラッグストアの総店舗数にファミリーマートの国内1万6306店舗、ローソンの同1万4694店舗を加えれば、合わせて7万7801店舗。備蓄米が店頭に並び始めた店舗数は、まだ全体の4.8%に過ぎないのだ。売っている店を見つけること自体が「まれ」で、備蓄米は入手困難なレアアイテムと化している。

■まるで枯渇状態

 全国の精米工場の稼働率は9割を超え、もうパンク状態。どこも入荷が追いつかず、ドン・キホーテは第1弾で1万5000トンの備蓄米を仕入れたが、実際に売り出した量は11日時点で計300トンがやっと。まるで枯渇状態で、この先も広く行き渡るとは考えにくい。

「備蓄米放出は参院選を意識した石破政権の純然たる選挙対策。ホンの一部にしか出回っていないのに、メディアは針小棒大に伝える誇大宣伝で政府のプロパガンダに手を貸しています。備蓄米が底をつけば、小泉農相はコメの輸入枠拡大に道筋をつけかねません。食料安全保障の観点からメディアは冷静に問題点を報じるべきなのに、小泉パパの郵政フィーバーに加担した反省ゼロです」(経済評論家・斎藤満氏)

 レアな備蓄米を求める消費者の渇望感が参院選に吉と出るか、凶と出るか。見ものだ。

  ◇  ◇  ◇

 備蓄米「精米」のパンク状態については、関連記事【もっと読む】で詳しく報じている。

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    学力偏差値とは別? 東京理科大が「MARCH」ではなく「早慶上智」グループに括られるワケ

  2. 2

    長嶋一茂が父・茂雄さんの訃報を真っ先に伝えた“芸能界の恩人”…ブレークを見抜いた明石家さんまの慧眼

  3. 3

    亡き長嶋茂雄さんの長男一茂は「相続放棄」発言の過去…身内トラブルと《10年以上顔を合わせていない》家族関係

  4. 4

    大谷 28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」とは?

  5. 5

    (1)長嶋茂雄氏の「逆転巨人入り」は、銚子の料亭旅館の仲居さんの一言から始まった

  1. 6

    よく聞かれる「中学野球は硬式と軟式のどちらがいい?」に僕の見解は…

  2. 7

    “バカ息子”落書き騒動から続く江角マキコのお騒がせ遍歴…今度は息子の母校と訴訟沙汰

  3. 8

    今秋ドラフトで割食う巨人…“恋人”の創価大・立石正広が「ミスターの後継者」候補と評価急上昇

  4. 9

    長嶋茂雄さんの「まさかの一言」で高級ブランドショップ店員は素っ頓狂な声をあげ目を白黒させた

  5. 10

    北川景子が味わった二度の挫折 仕事の間にロケバス内の猛勉強で明治大商学部に合格した努力家