コメ増産の切り札として注目「再生二期作」の理想と現実…土地がやせ細るネガティブ要素も
■打ち出の小づちにはなりえない
再生二期作には、懸念も少なくないという。
「再生二期作は根元から刈る通常のものと違い、穂先を少し刈り取ることで1カ月ほどで“ひこばえ”といって新しい穂が生えてきます。しかし、刈り取り機も通常のものは使えないので、新たに設備を導入しないといけません。決定的なのが二期作をすると土地がやせて地力が落ちる点で、来年以降の栽培に影響が出てきます。長い目で見ると、二期作がコメ増産に大きく寄与するとは考えられません」(常本泰志氏)
石破首相の“増産号令”で救世主的扱いをされ始めている再生二期作だが、手軽にコメ増産できるような打ち出の小づちにはなりえないという。