これが日本の「中流」サラリーマン転落の軌跡 年金の「繰り上げ受給」を選ぶのは、お金と仕事がない人
就職氷河期に行われた「中高年リストラ」
「私の場合、60歳になった時にちょうどコロナで仕事がなくなりました。100社くらい応募しましたが、いずれも不採用。それで年金の繰り上げ受給を開始したのです」
こう話すのは神奈川県在住のCさん(65)、やさしい声で話す中高年男性だ。Cさんは、60歳から年金を受給し、現在は家事と母の介護を担っている。
Cさんが就職した1980年代初頭は、日本企業が黄金時代を迎えたころ。短大で電子工学を学んだCさんは、大手電機メーカーの関連会社でエンジニアとして、ハードディスク検査用の機械開発などを行っていたという。
「あのころは、日立、シャープ、東芝、ナショナルといった家電や半導体の日本企業が強かったですからね」
Cさんは20代で結婚し、二人の子どもにも恵まれた。ところがCさんの人生は、日本経済の停滞とともに「失われた30年」へと突入する。

















