これが日本の「中流」サラリーマン転落の軌跡 年金の「繰り上げ受給」を選ぶのは、お金と仕事がない人
中流エンジニアの「失われた30年」
ちょうどCさんが40歳を過ぎたころ、バブル崩壊の余波で終身雇用が崩壊。Cさんは会社から早期退職を促された。
「提示された退職金は1000万円。当時の私は中高年の再就職は難しいと想像もせず、退職を受け入れました」
Cさんが退職勧告を受けた2000年前後は、バブル崩壊後の不況が、雇用に最も悪影響を及ぼしていた時期だ。大卒の就職率が過去最低を記録した「就職氷河期」が社会問題となった一方で、社員のリストラもピークを迎えていた。
この時に職を失った中高年は正社員として再就職できず、非正規になった人もいる。Cさんもその一人だった。
「その後はエンジニア系の派遣会社に登録して働き続けました。年収は470万円から250万円まで下がり、生活費を補てんするうちに退職金も貯蓄もなくなりました」
筆者の知る限り、リストラされた人に悪人顔はいない。Cさんは人のよさそうな笑顔で語った。
(後編につづく)


















