(3)自動車「次は中古でいい」が増加中 高すぎる新車価格、機能の充実化も負担に
メーカー側にも言い分はいくつもある。安全装備の充実、運転支援機能の高度化、原材料費の上昇、電動化対応。だが、買う側にしてみれば事情はシンプルだ。給料が同じ勢いで増えていないのに、車だけがどんどん高くなっているのである。
そこで現実的な選択肢として浮上するのが中古車だ。同じ予算なら、新車のエントリーモデルより、中古の上級グレードを狙える。装備の充実した車や、ひとクラス上の車種にも手が届く。新車にこだわらなければ、選択肢は一気に広がる。
もっとも中古車の平均価格も、17年の119万円から26年には173万円まで上がり、54万円の上昇である。新車も中古車も高い。それでもなお、新車よりは手が届きやすいから、中古車を選ぶ人が増えているのだ。
支払い方法にも、その傾向は表れている。中古車を買った人のうち、現金一括購入は70%。対する新車購入者は同57%。中古車を買う人の多くはローンを組まずに買うことを想定している。
中古車を選ぶ人たちの背景には、ローンを長く抱えたくない、金利や残価の条件に左右されたくない、総額が見えやすい買い物をしたいという、家計防衛の感覚があるのではないか。
欲しい車より、払える車。そうした現実的な判断はより加速していくだろう。
(三浦太郎/インテージ自動車アナリスト)
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