誰のための受動喫煙対策か<下>

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 健康増進法改正案には、急速に普及が進む加熱式たばこも規制対象に含まれている。しかし、加熱式たばこについては受動喫煙による健康影響を示す明快なデータがない。厚労省も「現時点までに得られた科学的知見では、加熱式たばこの受動喫煙による将来の健康影響を予測することは困難」「副流煙はほとんど発生しない」とホームページ(HP)上に記載している。

 そこで厚労省は加熱式たばこの“有害性”を強調するために、主流煙に含まれるニコチンを“攻撃材料”に持ち出してきて、ニコチン濃度を国立がん研究センターに委託して測定した実験結果(換気のない狭い室内で喫煙)をHP上に公開。「紙巻き1000~2420μグラム/立方メートル」「加熱式たばこ26~257μグラム/立方メートル」という数値を示したのだ。

 このデータについて本紙は3月1日付で「厚労省データ ニコチン濃度測定結果に大いなる疑問」と指摘した。紙巻きについて見ると、過去のIARC(国際がん研究機関)の公表データ「室内環境中ニコチン濃度は30μグラム/立方メートル」や、海外研究者によるレストランなどでの実測例5・4~226・6μグラム/立方メートルなどと比べ異常に数値が高い。厚労省が委託した実験環境に近いと思われる「換気のない喫煙所など」で測定されたニコチン濃度50~500μグラム/立方メートルの約20倍にもなるのだ。

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