受験シーズンに岩手で中3による刺傷事件が発生…増える少年犯罪に募る親の不安
受験生を抱える親がこの時期、ナーバスになるのは仕方がない。
それでなくても刑法犯少年の検挙人員は、戦後最少だった2021年から3年連続で増加。警察庁によると、22年に1万4887人だったのが、昨年は2万1762人。殺人などの凶悪犯は495人から838人まで増えている。敏感にならざるを得ないか。
犯罪ジャーナリストの田代篤氏は「少年犯罪の増加とスマホが無関係とは、どうしても思えないんです」とこう話す。
「10代の中には、驚くほどスマホ依存の子供がいて、AIに聞けば大抵のことは分かると思い込んでいるフシがある。対面のコミュニケーションを取ろうとしないので、どういうことを言ったりやったりしたら相手が傷つくとか怒るとかいうことも驚くほど実感できていないんです。AIには暴言を吐いても傷つきも怒りもしませんし、何を言っても許されるからです。リアルな人間関係は学びようがありません」
AIだって怒らせるようなことは言わない。
「人の痛みが分からなければ善悪の区別もつかないし、怒った怒られた経験がなければストレス耐性も低いまま。そもそも知識がネット情報だけと偏りがある。ささいなきっかけで越えてはいけない一線をあっさり越えてしまう。そういう危うさを抱える子供は今後も、確実に増えていくでしょう」(田代篤氏)
受験のプレッシャーに耐えられず……親の心配は尽きない。

















