ハナツアージャパン・李炳燦社長<2>起業6年後にオファー
1996年、日大卒業とともに、日本にある台湾系インバウンド専門旅行会社「ワス」に入社する。韓国担当として仕事に取り組むと、通訳ガイド時代に築いた人脈を生かし、見る見る間に実績を上げていった。
その一方で、社長との間に次第に摩擦が生じるようになっていく。
「個人客が増えるので、こういうことをやりましょう」などと社長に提案しても、なかなか返事をもらえず、じりじりすることも少なくなかった。
「いま思うと、私はガンガンいき過ぎたのかもしれませんが、意見がぶつかり合うようになり、最終的には、『君ひとりでやった方がいいんじゃないか』という提案もあって」、独立を決意する。
99年、韓国向けのインバウンド専門旅行会社「宇進」を設立した。現在の親会社であるハナツアーとはワス入社当時から付き合いがあり、引き続き取引先となってくれたことで、宇進は順調な滑り出しを見せた。