<14>「老後2000万円必要」だったら、消費「減」税せよ!
国民の怒りを誘発した「老後2000万円必要」論
今、金融庁の報告書における「政府が用意する年金は不十分で、個人で2000万円用意しておかないと、生活できなくなる」という衝撃の分析結果が世間を騒がせている。多くの国民が、
「何⁉ 2000万円も貯金しておかないと、老後は暮らしていけないのか⁉」
と驚いたわけだ。しかも、それを示したのが、「年金100年安心」を口にしていた政府の報告書だったことが、国民の怒りに火をつけた。
「自分で年金100年安心だといっておいたクセに、自分の制度設計の失敗をタナにあげて、私達に2000万円も貯金しておけなんて、滅茶苦茶じゃないか!」
という次第だ。(たとえば<年金100年安心とは何だったのか? 報告書で嘘露呈に怒りの声>6月6日付「女性自身」)
政府はいろいろと説明しているようだが、今回の報告書が示した前提で考えれば、2000万円の貯蓄が必要となるのは周知の事実であったようだ。つまり、こうした試算は何も今回新たに示されたものなのではなく、かねてから報告書にて記載されていたもので、専門家からみれば、当たり前の話として共有認識されていたというのだ。(たとえば<残念ながら「老後資金2000万円必要」は歴然とした現実である>6月13日付「ダイアモンド・オンライン」)
そして今、この専門的な試算が、大手新聞に取り上げられたことを契機として大きな話題となり、上記のように政府に対する国民の怒りを誘発している次第だ。