著者のコラム一覧
田中幾太郎ジャーナリスト

1958年、東京都生まれ。「週刊現代」記者を経てフリー。医療問題企業経営などにつ いて月刊誌や日刊ゲンダイに執筆。著書に「慶應幼稚舎の秘密」(ベスト新書)、 「慶應三田会の人脈と実力」(宝島新書)「三菱財閥 最強の秘密」(同)など。 日刊ゲンダイDIGITALで連載「名門校のトリビア」を書籍化した「名門校の真実」が好評発売中。

後ろ向き経営の三越伊勢丹にコロナ禍が容赦なく追い打ち

公開日: 更新日:

「そもそも、現経営陣が委縮するばかりで、守りしか考えていない。たとえ新型コロナ禍がなくてもジリ貧なのに、冒険する気がまったくないんです」(OB)

 赤字に陥った19年度決算についても、経営陣の言い訳ばかりが目立つという。

「株主向けの決算資料では、業績が悪いのはすべてコロナのせいみたいな言い方になっている。訪日外国人減少、外出自粛による消費低迷、感染防止のための臨時休業、コロナ対策コスト増…。ごく当たり前の理由を並べて、自分たちは悪くないんだと、子どもじみた言い訳をしているだけなんです」

 元凶は杉江俊彦社長の後ろ向きの経営姿勢にあると、このOBは糾弾する。

「3年前に杉江さんが社長に就任した経緯を考えると、致し方ない面もあるのですが、それにしてもひどい」

 杉江社長誕生はイレギュラー的な事態がもたらしたものだった。陰りが見え始めた経営を立て直すべく、前社長の大西洋氏が打ち出した方針は事業の多角化。百貨店だけでは今後は厳しいと判断したのだ。

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