“東京から地方移住”で国から支援金最大100万円 古い実家に戻って暮らす不安要素は?
一戸建て編(9)
定年をキッカケにマンションから一戸建てへの買い替えを計画している小舘木三(仮名)。注文住宅から建売住宅、中古一戸建てまでさまざまな物件を検討したものの、まだ結論を出せずにいる。
一戸建てへの住み替えを検討しているとき、ふと目についたのが「移住支援金」の制度。国が地方創生のために実施しているもので、東京23区に在住または東京圏に在住し、東京23区に通勤している人が地方に移住する場合、最大100万円(単身者は60万円)の移住金が支給される制度だ。
従来は移住先の中小企業に就業することなどが条件だったが、コロナ禍でテレワークが増加したことに対応、「自己の意思によって移住し、移住先で移住前の業務を引き続き行うこと」も条件に加えられた。つまり、東京の会社に籍を置いたまま地方に移住、テレワークでこれまで通りの仕事を行うケースも対象になったわけだ。
小舘は山形県の出身で、すでに両親は他界。誰も住んでいない実家はそのまま残していて、お盆などに帰省して清掃や風通しなど住まいの手入れを行っている。