サーモス 片岡有二社長(1)マイボトルブームを牽引する魔法瓶メーカー

公開日: 更新日:

 サーモスは、ステンレス製魔法瓶の国内トップメーカーである。主力の「真空断熱ケータイマグ」は、魔法瓶を「一家に1本」から「1人に1本」に変えた“マイボトルブーム”の火つけ役となった。

 ステンレス製魔法瓶は1978年、サーモスの親会社である日本酸素(現・日本酸素ホールディングス)が世界で初めて製品化した。

 酸素・窒素・炭酸ガスなどを運搬するタンクローリーは、マイナス190度前後の極低温を保つために、外槽と内槽の間を真空状態にして断熱性能を維持できるように設計されている。このタンクローリーを小さくすれば魔法瓶になるという発想だったという。

 それまでのガラス製魔法瓶は、中瓶が割れやすいという弱点があった。

「私自身、子どもの頃に落として割った記憶がありますし、ガラス製では氷を入れると割れる可能性が高いので、入れることはできませんでした」と、片岡は語る。

 しかし、画期的な商品にもかかわらず、ステンレス製魔法瓶は思うようには売れなかった。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 2

    農水省ゴリ押し「おこめ券」は完全失速…鈴木農相も「食料品全般に使える」とコメ高騰対策から逸脱の本末転倒

  3. 3

    TBS「ザ・ロイヤルファミリー」はロケ地巡礼も大盛り上がり

  4. 4

    維新の政権しがみつき戦略は破綻確実…定数削減を「改革のセンターピン」とイキった吉村代表ダサすぎる発言後退

  5. 5

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  1. 6

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  2. 7

    粗品「THE W」での“爆弾発言”が物議…「1秒も面白くなかった」「レベルの低い大会だった」「間違ったお笑い」

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  5. 10

    巨人阿部監督の“育成放棄宣言”に選手とファン絶望…ベテラン偏重、補強優先はもうウンザリ