著者のコラム一覧
中西文行「ロータス投資研究所」代表

法政大学卒業後、岡三証券入社。システム開発部などを経て、岡三経済研究所チャーチスト、企業アナリスト業務に従事。岡三インターナショナル出向。東京大学先端技術研究所社会人聴講生、インド政府ITプロジェクト委員。SMBCフレンド証券投資情報部長を経て13年に独立。現在は「ロータス投資研究所」代表。

高齢化ニッポンの新年相場「賃上げ→消費支出増加→物価上昇」の経済好循環は難しい

公開日: 更新日:

 大企業に勤める労働者は、全体のひとにぎりで、自営業者や多くの年金生活者も賃上げは無縁である。人口問題研究所によれば、全人口に占める65歳以上(75歳以上)の構成比は、1965年は6.3%(1.9%)、90年に12.0%(4.8%)、2020年に28.7%(14.9%)であり、これらの高齢者は、基本的に就労していない。これでは、「賃上げ→消費支出増加→物価上昇」の経済の好循環は難しい。

 岸田政権は昨年12月に24年度の公的年金支給額を引き上げる方針を固めた(今年1月に正式決定か)。物価上昇を踏まえた措置で、プラス改定は2年連続。ただ、将来世代の給付水準を確保するため、今の高齢者への年金額を抑制する「マクロ経済スライド」を発動する見通し。年金の伸びは物価上昇に追い付かず、2年連続で実質的に目減りとなる見込みで高齢者の消費支出は伸びないだろう。

 現役世代は、賃金が増えても、日銀の「ゼロ金利」政策の維持という現実を受け、先行きに不安を抱える。「生活防衛」で消費よりも貯蓄を優先すれば、消費支出は増加しないというパラドックスだ。

 経済の好循環は、政権与党の国政選挙に向けた最重要課題であるが、大統領選を控えた米国、そして日本も「迷走」が予想される。「投資」に際しては、落ち着いてことの成り行きを見極めたい。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    北島三郎(3)「北島ファミリー」の長女・原田悠里が語る御大

  2. 2

    バナナマン日村が簡単に復帰できそうにない「もう1つの理由」…レギュラー11本抱える人気者のジレンマ

  3. 3

    「マクドは健康保険と年金に加入できてよかった」 シニアが働き続けるために必要なこととは?

  4. 4

    東京・蒲田の2駅結ぶ蒲蒲線、大田区と地元を取材して分かった実現のハードルと地元の思い

  5. 5

    NHK夏の音楽特番「うたであえたら」は北川景子のMCが見事 カオスと化した近年の紅白はお手本に

  1. 6

    菊池風磨はジャニー喜多川氏の“推薦”もあって慶大総合政策学部に進学 仕事の合間に1日10時間の猛勉強

  2. 7

    KDDIが楽天モバイルへの「ローミング」終了でライバルの“品質低下”を狙い撃つ

  3. 8

    豊昇龍が長期離脱で大の里までピンチ! “ひとり横綱”の重圧で「共倒れ」にならないか

  4. 9

    徳川光圀(1)水戸黄門は全国漫遊などしていない 主に出かけたのは江戸と領地の往復

  5. 10

    永野芽郁がキャバ嬢で「復帰」もM!LKファンやきもき…共演するかもしれない佐野勇斗への“キラー”ぶり警戒