著者のコラム一覧
有森隆経済ジャーナリスト

早稲田大学文学部卒。30年間全国紙で経済記者を務めた。経済・産業界での豊富な人脈を生かし、経済事件などをテーマに精力的な取材・執筆活動を続けている。著書は「企業舎弟闇の抗争」(講談社+α文庫)、「ネットバブル」「日本企業モラルハザード史」(以上、文春新書)、「住友銀行暗黒史」「日産独裁経営と権力抗争の末路」(以上、さくら舎)、「プロ経営者の時代」(千倉書房)など多数。

FOOD&LIFE COMPANIES(下)スシローの業績回復を花道にトップ交代

公開日: 更新日:

 これ以降は試練の連続。新型コロナウイルス禍や広告に関する不祥事、さらには消費者の迷惑行為が経営に打撃を与えた。

 在庫のない状態でテレビCMや自社ウェブサイトで大々的に宣伝を続けていたとして22年6月、消費者庁から景品表示法違反(おとり広告)による措置命令を受けた。21年9~12月に実施したウニやカニを使ったメニューのキャンペーン期間中に大半の店で実際には商品が提供できない時期があったことが問題視された。

 22年7月には生ビールジョッキ半額の販促開始前に52店舗で誤ってポスターを掲示し、店頭で告知を見て商品を注文した顧客への返金を進める羽目に陥った。

 広告に関するトラブルが相次ぐなか、10月から値上げに踏み切った。1984年の創業以来続けてきた税抜き1皿100円という表示をやめ、各店舗ごとに最低価格を1皿120~150円(税込み)にした。価格変更による客数の減少は想定以上だった。

 23年1月には、少年が醤油差しを舐めたりする迷惑行為を撮影した動画がSNSに投稿された。スシローは6700万円の賠償を求めた。少年側が非を認め和解が成立した。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    福原愛が再婚&オメデタも世論は冷ややか…再燃する「W不倫疑惑」と略奪愛報道の“後始末”

  2. 2

    「年賀状じまい」宣言は失礼になる? SNS《正月早々、気分が悪い》の心理と伝え方の正解

  3. 3

    「五十年目の俺たちの旅」最新映画が公開 “オメダ“役の田中健を直撃 「これで終わってもいいと思えるくらいの作品」

  4. 4

    放送100年特集ドラマ「火星の女王」(NHK)はNetflixの向こうを貼るとんでもないSFドラマ

  5. 5

    国民民主党・玉木代表「ミッション・コンプリート」発言が大炎上→陳謝のお粗末…「年収の壁」引き上げも減税額がショボすぎる!

  1. 6

    どこよりも早い2026年国内女子ゴルフ大予想 女王候補5人の前に立ちはだかるのはこの選手

  2. 7

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  3. 8

    「M-1グランプリ2025」超ダークホースの「たくろう」が初の決勝進出で圧勝したワケ

  4. 9

    「核兵器保有すべき」放言の高市首相側近は何者なのか? 官房長官は火消しに躍起も辞任は不可避

  5. 10

    楽天が変えたい「18番は田中将大」の印象…マエケンに積極譲渡で“背番号ロンダリング”図る