著者のコラム一覧
小林佳樹金融ジャーナリスト

銀行・証券・保険業界などの金融界を40年近く取材するベテラン記者。政界・官界・民間企業のトライアングルを取材の基盤にしている。神出鬼没が身上で、親密な政治家からは「服部半蔵」と呼ばれている。本人はアカデミックな「マクロ経済」を論じたいのだが、周囲から期待されているのはディープな「裏話」であることに悩んで40年が経過してしまった。アナリスト崩れである。

「ユーグレナ」が上場以降初の希望退職者募集 …“原点回帰”で赤字体質を克服できるか

公開日: 更新日:

 藻類の一種であるミドリムシ(学名:ユーグレナ)の培養技術などで知られるユーグレナは8日、希望退職者50人程度を募集すると発表。約240人の正社員を対象に2月に募集し、退職日は3月末。特別退職金を支給するほか再就職を支援する。約2億5000万円を見込む費用は特別損失として計上する予定だ。同社はプライム市場に上場しているが、希望退職を募集するのは2012年の上場以降、今回が初めてとなる。

 希望退職を募集するのは、「原点回帰などを掲げた中期経営方針を一段と加速し、黒字体質を定着させるには組織や事業構造の抜本改革が必要と判断した」(同社)ためだ。同社の連結営業損益は6期連続で赤字が続いていたが、2024年1~9月期連結決算で営業損益が1億6000万円の黒字に転換した。しかし、純損益はマイナス10億4800万円と依然として赤字が続いている。

 同社は2005年に現社長の出雲充氏が仲間2人と設立したのが始まり。出雲氏は2002年に東大農学部を卒業し、東京三菱銀行(現・三菱UFJ銀行)に就職するが、ミドリムシへの夢を捨てきれず入行1年で銀行を退職。ミドリムシの培養に専念した。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    菅野智之めぐり「ドジャースvsヤンキース」争奪戦へ…オリオールズで孤軍奮闘もトレード要員へ待ったなし

  2. 2

    「聘珍樓」の3度目の倒産は“氷山の一角”か…格安店の乱立で高級中華が苦境に

  3. 3

    パワハラ報道の橋本環奈"人気凋落"が春ドラマで鮮明に…一方で好感度上げたのは多部未華子

  4. 4

    大谷 28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」とは?

  5. 5

    さようなら元横綱白鵬…最後の最後まで“問題児”ぶり炸裂、相撲協会は「退職届」受理へ秒読み

  1. 6

    ドジャース大谷がヤンキース現体制を粉々に…「やはり獲得すべきだった」批判再燃へ

  2. 7

    「フラッと大阪万博」にトライ! 予約なし、行列を避けてどこまで楽しめるのか

  3. 8

    進次郎農相の痛恨ミス…備蓄米5キロ1800円でも相場が下がらないカラクリ

  4. 9

    出会いから10日で再婚…梅宮アンナに漂う危うさ

  5. 10

    秋篠宮家の初孫、慶事なのに…眞子さんの出産をテレビ・新聞は当初スルー、宮内庁発表が遅れたミステリー