新築マンション市場の調整期で注目…常設型モデルルームで「バーチャル化」が加速する要因

公開日: 更新日:

■豪華なモデルルーム文化は時代遅れ?

 マンションのモデルルームは1970年代後半に「ライオンズマンション」で知られる大京が最初に始めたものとされ、建物の完成前から物件を販売することで、デベロッパーは工事資金の一部を前受け金として確保でき、資金繰りの安定化が図れた。また、販売状況を見ながら段階的な価格設定を展開できたのも大きい。

 購入者側も、内装やオプション設備の検討時間を十分に取れるメリットがある。

 しかし、一等地での用地確保や内装工事には多額のコストがかかり、さらに賃料も相場を上回る水準を要求されるのが一般的だった。撤去費用も含め、販売経費を押し上げる要因となってきた。

 大手デベロッパーの社員は「これまでは豪華なオプションの『盛ったモデルルーム』で購入意欲をあおる手法が主流だったが、実際の引き渡し物件との差異がSNSで指摘されるなどやり過ぎも問題になった。新築物件は希少性も高く、放っておいても売れる状況だ。豪華なモデルルーム文化は時代遅れかもしれない」と語る。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  2. 2

    ドジャース大谷翔平が直面する米国人の「差別的敵愾心」…米野球専門誌はMVPに選ばず

  3. 3

    Snow Man目黒蓮と佐久間大介が学んだ城西国際大メディア学部 タレントもセカンドキャリアを考える時代に

  4. 4

    ポンコツ自民のシンボル! お騒がせ女性議員3人衆が“炎上爆弾”連発…「貧すれば鈍す」の末期ぶりが露呈

  5. 5

    高市新政権“激ヤバ議員”登用のワケ…閣僚起用報道の片山さつき氏&松島みどり氏は疑惑で大炎上の過去

  1. 6

    クマが各地で大暴れ、旅ロケ番組がてんてこ舞い…「ポツンと一軒家」も現場はピリピリ

  2. 7

    田村亮さんが高知で釣り上げた80センチ台の幻の魚「アカメ」赤く光る目に睨まれ体が震えた

  3. 8

    自維連立が秒読みで「橋下徹大臣」爆誕説が急浮上…維新は閣内協力でも深刻人材難

  4. 9

    ラウールが通う“試験ナシ”でも超ハイレベルな早稲田大の人間科学部eスクールとは?

  5. 10

    「連合」が自民との連立は認めず…国民民主党・玉木代表に残された「次の一手」