投資の偏りをなくす「イコール・ウェイト」の魅力…長期で見るとオルカン、S&P500超えの可能性も
株式市場が最高値を更新するなか、「このまま投資を続けていいのか」と不安を感じている人も多いだろう。NISAで多くの人が買っている「オルカン(全世界株式)」や「S&P500」は、一見すると分散投資ができているようだが、実際には特定の銘柄や国に偏りがある。
たとえば、「オルカン」は全世界に分散投資できるのが魅力だが、実際には米国株が約6割を占める。また、「S&P500」は、米国の代表的な企業500銘柄に分散されているが、時価総額で上位10社が約3割、上位100社が約7割を占めている。特にアップルやエヌビディア、マイクロソフトといった巨大企業の株価動向が、指数に大きな影響を与える。
そこで注目されているのが「イコール・ウェイト指数」だ。これは、構成銘柄を均等に組み入れることで、分散投資効果をさらに高めたものだ。たとえば、S&P500イコール・ウェイト指数は500銘柄を1銘柄当たり0.2%ずつ均等に組み入れている。
運用実績を比較すると、直近ではS&P500がイコール・ウェイトを上回っているが、長期で見るとイコール・ウェイトが有利になる可能性があるという。「インベスコS&P500イコール・ウェイトETF」を運用するインベスコのデータによると、2000年から25年3月までの上昇率を比較すると、S&P500が約6倍であるのに対し、イコール・ウェイトは約10倍になっている。長期で資産を増やすなら、イコール・ウェイトのほうが理にかなっているかもしれない。