上海旅行で気づいたこと…フードデリバリーが変える街の風景
市場規模は圧倒的だ。中国のフードデリバリー市場は2023年に30兆円を超え、3年ほどで2倍以上に拡大したという。大手の「美団」と「餓了麼」だけで配達員数は合計1000万人規模に達するとされる。
その背景にあるのが、AI(人工知能)による徹底した時間管理である。
「デリバリー会社は、注文から配達完了までの全工程を計算し、最短ルートを瞬時に割り出して配達員に指示を出しています。時間内に届けられなければ報酬が下がる仕組みもあり、交通ルールを無視して走るスクーターも少なくありません」
そう語るのは上海在住の日本人ビジネスマンだ。あの猛スピードは、巨大プラットフォームが生み出したシステムの末端なのである。
別の上海在住者が続ける。
「配達員は地方出身者が多い。中国では今も都市部と地方の所得格差が大きく、デリバリー報酬は地方都市の一般的な賃金を大きく上回ります。だから人材供給が途切れない」
影響は街の風景にも及ぶ。


















