株式市場はアベノミクスの継続期待 誰が総理になっても確実なのは庶民切り捨て
「市場の利益」と「国民の利益」は違う

連日、株価が狂騒しているが、総裁選のメンメンを見れば、上がる要素は皆無だろう。それでも高騰が続くのは刹那のアベノミクスへの継続期待。大企業優遇、円安・物価高放置、庶民には雀の涙のバラマキでごまかす算段。だから、この総裁選はドッチラケ。
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株価が連日、最高値を更新している。12日の日経平均株価の終値は、前日比395円62銭高の4万4768円12銭だった。これで3日連続、過去最高値を更新である。
取引開始直後から多くの銘柄に買い注文が入り、日経平均への影響が大きい半導体関連株を中心とした買いが相場を押し上げた。
まさに、相場格言「辰巳天井」を体現する展開となっている。バブル期の巳年(1989年)も、12月29日、日経平均は当時の最高値3万8915円87銭をつけている。はやくも市場では「年末5万円」と景気のいい話が飛びかっている。
株価上昇のきっかけは、7日に行われた石破首相の退陣表明だ。翌日8日から株価は上昇。この1週間で1700円以上も値上がりしている。
次期政権は、野党の協力を得るために大規模な経済政策を打ち出すはず、という見方が広がり、積極的に株が買われている。「財政規律派」とみなされた石破政権が退場することも市場は歓迎しているという。
「ポスト石破」をめぐる取引も一気に増えた。とくに買われているのが
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