データ主義で大敗 巨人・原監督“赤っ恥采配”の波紋

公開日: 更新日:

「解せない。理解不能のシフトだった」
 巨人OBで評論家の高橋善正氏が首をひねった。

 問題の場面は11日の阪神戦、巨人が2点を勝ち越された六回1死二、三塁。打者西岡をカウント2−2としたところで、巨人の原監督が左翼の亀井に三遊間の位置に守るよう指示した。2人になった外野は、中堅手の松本哲が左中間、右翼手の長野が右中間へ。東京ドームがどよめいた内野5人、外野2人の原監督の奇策はしかし、完全に裏目に出たのだ。

 西岡の平凡な飛球は何と無人の中堅の定位置付近へポトリ。この2点適時二塁打で2−6となり、試合は決した。
 結果的に赤っ恥をかいたこのシフトの直前、六回1死二、三塁でマウンドに歩み寄った原監督は両手を広げ、内野はもちろん、外野の3人まで呼び寄せた。左打者の今成という場面で左翼の亀井を一、二塁間の位置に守らせたものの、今成に代わり、代打の西岡が右打席に立つと亀井は左翼に戻っていた。

■「原は目立ちたがり屋」

「1点もあげたくないとはいえ、外野を2人にするのは極端過ぎる。最近の原監督はデータを重視するが、引っ張り専門のゴメスならまだしも、西岡は広角打法で素直にセンター方向へも打ち返せる打者。春先から長期離脱し、打席数もまだ少ない西岡に極端なシフトを敷けるほどの確証が、巨人ベンチにあったのか疑問。カウント2−2から突然指示を出したというのも非常に不可解。その前に今成で敷こうとしたものを一度引っ込めた直後だけに、ただやりたかっただけのようにも映った。2−2からやれと言われた選手も、思いつきのシフトだと感じたのではないか」(前出の高橋氏)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    清原和博氏が巨人主催イベントに出演決定も…盟友・桑田真澄は球団と冷戦突入で「KK復活」は幻に

  2. 2

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  3. 3

    巨人今オフ大補強の本命はソフトB有原航平 オーナー「先発、外野手、クリーンアップ打てる外野手」発言の裏で虎視眈々

  4. 4

    99年シーズン途中で極度の不振…典型的ゴマすりコーチとの闘争

  5. 5

    マエケン楽天入り最有力…“本命”だった巨人はフラれて万々歳? OB投手も「獲得失敗がプラスになる」

  1. 6

    中日FA柳に続きマエケンにも逃げられ…苦境の巨人にまさかの菅野智之“出戻り復帰”が浮上

  2. 7

    佐々木朗希がドジャース狙うCY賞左腕スクーバルの「交換要員」になる可能性…1年で見切りつけられそうな裏側

  3. 8

    メジャー挑戦組出場の追い風になるのか? 巨人岡本は「絶対に出たい。ただ…」

  4. 9

    阿部巨人かつての盟友・李承燁氏に打撃コーチ緊急打診の深層…来季首脳陣発表後にナゼ?

  5. 10

    星野監督と1週間連続の晩飯ざんまい…ハワイ自主トレ中に突然、「星野ですう~」

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    安青錦は大関昇進も“課題”クリアできず…「手で受けるだけ」の立ち合いに厳しい指摘

  2. 2

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  3. 3

    マエケン楽天入り最有力…“本命”だった巨人はフラれて万々歳? OB投手も「獲得失敗がプラスになる」

  4. 4

    中日FA柳に続きマエケンにも逃げられ…苦境の巨人にまさかの菅野智之“出戻り復帰”が浮上

  5. 5

    今田美桜に襲い掛かった「3億円トラブル」報道で“CM女王”消滅…女優業へのダメージも避けられず

  1. 6

    高市政権の“軍拡シナリオ”に綻び…トランプ大統領との電話会談で露呈した「米国の本音」

  2. 7

    エジプト考古学者・吉村作治さんは5年間の車椅子生活を経て…80歳の現在も情熱を失わず

  3. 8

    日中対立激化招いた高市外交に漂う“食傷ムード”…海外の有力メディアから懸念や皮肉が続々と

  4. 9

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  5. 10

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ