五輪に逆行し肥大するアジア大会 「仁川で最後に」の声

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 競泳柔道と連日、日本勢によるメダルラッシュに沸くアジア大会(韓国・仁川)。開催国の韓国に中国も交えて三つ巴のメダル争いが繰り広げられる中、アジアの祭典に危機が叫ばれている。

 主催するアジアオリンピック評議会(OCA)の方針から、アジア大会は回を重ねるごとに肥大化してきた。前回2010年の広州大会は史上最多の42競技を実施し、開催費用に約2兆700億円をつぎ込んだ。正式競技を削減するなど、五輪のスリム化を図る国際オリンピック委員会(IOC)と逆行する運営方法にアジア各国の五輪委員会から異論が噴出。肥大化に歯止めをかけるため、今大会は6競技を減らしたとはいえ、それでも施設建設費を含めた開催費用は約2300億円だ。莫大な財政負担を強いられるため、開催に二の足を踏む都市は少なくないという。

■日本選手団の派遣費用は4億円

 実際、一度は19年の開催都市に決まったベトナムのハノイが財政難を理由に返上。次回はハノイに代わってインドネシアのジャカルタで行われることが決定。その後は開催地の選定どころか、大会の存続そのものも危ぶまれているのだが、「現状を見る限り、アジア大会を実施する意味はありません」というのはスポーツライターの谷口源太郎氏だ。

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