フェレール撃破で錦織ベスト4 準決勝はジョコビッチ濃厚
大会直前のマスターズ・パリ大会準決勝では錦織にフルセットの末に敗れ、ファイナル出場権を逃しているだけに雪辱に燃えている。錦織にとってはかえってやりづらい相手だった。
■どんな球でも拾う「リトル・ビースト」
突然の対戦相手変更に戸惑ったのか、錦織は第1セット、第8、第10ゲームでブレークを許し先取される。
今大会のコートは球足が遅いのが特徴。錦織もラリー戦は得意だが、ミスの少ないフェレールの方が有利とみて、第2セットでプレーの速度を上げた。過去2戦よりも第1サーブも決まりだし(第2セットは72%)、ゲームの主導権を握ると、相手を左右に揺さぶり取り返す。
今年はフルセットにもつれた試合の勝率は9割超。自信の第3セットはやはり錦織のペースだった。第1ゲームをブレーク。第2ゲームもキープして迎えた第3ゲーム。どんな球でも拾いまくり、「リトル・ビースト」の異名を持つフェレールは、ダブルフォールトで0-30になった直後、ラケットをコートに叩きつけ折った。
結局錦織はこのセットは1ゲームしか落とさず1時間56分でゲームを終えた。