フェレール撃破で錦織ベスト4 準決勝はジョコビッチ濃厚
アジア人として初出場の錦織はこれで2勝1敗。この時点では準決勝行きは未定だった。現地20時(日本時間14日5時)からのフェデラー対マリー戦の第1セットをフェデラーが取った瞬間、ベスト4入りが決まった。両者の対戦は6-0、6-1でフェデラーの完勝だった。現地で観戦した、テニスジャーナリストの塚越亘氏が言う。
「ラオニッチの棄権は我々プレスもビックリしたが、突然の対戦相手変更はかなりやりづらかったと思う。錦織も『戦術などすべてを変えるのが難しかった』といってたが、失うものがないフェレール相手に、様子を見ながらの第1セットは自分のペースでプレーできずミスが目立った。それでも今の錦織は横綱のジョコビッチ(世界ランク1位)やフェデラーの次の位置にいる。フェレールにプレーさせながら、それに対処して勝った。改めて強くなったと感じた一戦だった」
準決勝は15日に行われる。錦織の相手は14日に決まるA組1位。今のところ唯一2勝しているジョコビッチが濃厚だ。
■錦織の話
「1セット目、ブレークしたり、いいテニスをしたのに大事なポイントを取られた。2セット目に盛り返し、最終セットはほぼ完璧でした。試合の1時間前にラオニッチの棄権を聞いた時は驚いたし、作戦を変えるのが大変だった。速い展開? ああしないと彼には勝てないと、パリでわかっていたので。ここは遅いコートなのでつないだら彼のペース。2セット目はフォアで揺さぶった。手首はなんとかもってます」