――何ですか。
「1点が欲しい場面で1死三塁。高校野球ではスクイズが定番ですが、犠牲フライならどうでしょう? 私は部員に『スクイズはどんな球でも1球で決めなきゃいけないが、犠飛なら3球から選べるぞ?どっちがいい?』と。答えは犠飛。『それなら犠飛の練習もした方がいいよね?』と。同じ練習でも目的意識がハッキリしているのとしないのとでは、効率がまったく違うんですよ」
――確かに今の子は納得しないと動きません。
「私は伝統的な高校野球のやり方を否定するつもりはありません。でも、お互いに意見を言い合い、お互いに認め合うことが今の子に合っていると私は思います」