練習量批判の瀬古リーダーに託されたマラソン強化の不安

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「今の選手は練習量が足りない。ケガを恐れていたのでは話にならない」

 こう語るのは、男子マラソンの元名選手でDeNA総監督の瀬古利彦氏(60)だ。20年東京五輪へ向けて新設された「長距離・マラソン強化戦略プロジェクト」のリーダーに就任すると、3日に行われた東日本実業団対抗駅伝後に報道陣の取材に応じた。

 現役時代は国内大会だけでなく、ボストン、ロンドン、シカゴマラソンにも優勝。ソウル五輪(9位)代表にも選ばれたトップランナーは引退後、エスビー食品陸上部監督に就任。90年から4年間は母校早大競走部のコーチを兼任し、箱根駅伝で総合優勝を果たした。13年からはDeNAランニングクラブの総監督となり、今年のニューイヤー駅伝では5位という成績を残している。

 陸連は瀬古氏の実績を評価して強化戦略チームのリーダーを任せるわけだが、東京五輪まで4年を切った今、「練習量」だけでは2時間3分台で走る選手がゴロゴロいるアフリカ勢にはかなわない。例えば、ケニア選手は標高2000メートル以上の高地で育っているから心肺機能が高い半面、「東京の酷暑には対応できない」なんて声もあるが、気温が高くても結果を残している選手はザラにいる。

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