村上茉愛に五輪“金”の期待 絶対女王超えに必要な出来栄え
2020年東京五輪での金メダル取りの期待が高まった。
1日の体操世界選手権女子個人総合で、村上茉愛(22)が日本勢で初の銀メダルを獲得。跳馬と平均台で、リオ五輪金メダルのシモーン・バイルス(21=米国)の得点を上回り、ライバルに最後までプレッシャーをかけ続けた。
絶対女王に4種目合計で2点近い差を付けられたとはいえ、十分に射程圏内。リオ五輪後のルール改正で、採点基準は男女とも技の難度よりも、美しさなどの出来栄えが重視されているからだ。
女王バイルスは鍛え上げられた肉体と天性のバネを生かした演技が持ち味。男子も顔負けの力強い演技を披露するが、現行の採点基準では評価されにくい。国際体操連盟では来季に向け、今以上に出来栄えに重点を置いたルールに変更する可能性もあるだけに、村上にも女王超えのチャンスは十分にある。
村上が得意とする床は振り付けも採点基準に盛り込まれており、女性らしさを意識した演技構成を取り入れれば、審判の高評価を得られる。今後、技の精度を高めると同時に、出来栄えを磨けば、バイルスと互角以上に渡り合うのも不可能ではない。