MLBとは対照的 旧態依然な“天下り天国”日本プロ野球の限界

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 補強を含めたチームづくりはもちろん、戦術や戦略までフロントが主導する球団がほとんど。監督やコーチはフロントが導き出した戦術や戦略を選手に納得させる能力が求められる。近年、結果を出しているのはフロント主導で、データを重視する球団だ。

 そんな背景もあってフロントにはウォール街出身者などの“門外漢”が激増。例えばアストロズのルーノウGMは、大手コンサルティング会社出身。数学者や物理学者などを招聘し、さまざまな角度からデータ分析に取り組んでいる。そうやってデータを的確に分析、そのデータを生かせるエキスパートを置いた結果が一昨年のワールドシリーズ制覇、昨年のリーグ優勝という好成績につながった。

■典型的なのは阪神

 そこへいくと日本のプロ野球は以前から「天下り天国」といわれる。監督、コーチは現役時代の実績が重視されるケースがほとんどだし、フロントも親会社からの出向組や引退した選手たちで構成されている。

 グラウンドでプレーする選手と、球団運営に携わるフロントや裏方では求められる能力が異なるにもかかわらず、「まじめだから」「協調性があるから」といった理由で球団が選手にセカンドキャリアを用意している。フロントや裏方としての能力や適性は二の次なのが現状で、外部からその道のスペシャリストを招聘するといったケースはごくまれだ。

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