1回戦負けもある 大坂なおみは全仏オープン“静観”の可能性

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 テニスは目下、男女ともヨーロッパに舞台を移してクレーコートシーズンを戦っている。目指すのは今月26日にパリで開幕する今年2つ目のグランドスラム、全仏オープンだ。そこから芝に移ってウィンブルドンを狙い、アメリカに渡って全米を頂点としたハードコートを戦っていく。

 異なる環境の異なるサーフェスを凌駕するには心身両面のタフネスと、それなりの準備が求められる。全米がハードコートになった1978年以降で、4大大会を連続で制覇した男子選手はジョコビッチだけ。女子はナブラチロワと、グラフ、セリーナ・ウィリアムズが2度ずつ。昨年の全米、今年の全豪を連覇した大坂なおみに、全仏のクレーコートは大きな壁だ。

 クレーとはいえ、全仏のコートは硬い下部構造の上にレンガを砕いた粉の層を敷いたもの。赤土と呼ばれるゆえんだが、パワーが吸収される一方でスピンボールは弾み、足元が滑るのでスライディングも重要。パワーが持ち味の大坂は、サーブから3本目辺りで決めたいところだが、長い展開に持ちこまれてしまう。大舞台に強いのに、ここだけは1回戦負けがある。

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