清宮氏先導のラグビー新リーグ構想 “足かせ”はジョセフHC
昨年のラグビーW杯で史上初の8強に導いた日本代表のジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC=50)が29日、都内で会見。昨年の流行語大賞に選ばれたチームスローガンを用い「ワンチームを継続し、より良いものにしていきたい」と、2023年フランス大会でのさらなる飛躍を見据えた。
ここにきて、昨年のW杯で主力を務めたWTB松島幸太朗(26)がフランスリーグトップ14のクレルモンへの移籍が発表された。ジョセフHCは「適切な選手が適切な時期に海外に移籍すれば、成長が見込めるので、いいことだと思っている。今後も続いてほしい」と、日本人選手の海外挑戦を後押しした。
日本代表強化に重要な役割を担った南半球最高リーグ、スーパーラグビーのサンウルブズは今季限りで撤退する。海外のトップクラスとの実戦の場がなくなるため、選手個々のレベルアップを図るには松島のように海を渡るしかない。ジョセフHCによる移籍の勧めはもっともだが、トップリーグに代わって設立される新リーグに水を差しかねない。
折しも、28日には日本協会の清宮克幸副会長が陣頭指揮を執る新リーグの具体的な構想が発表されたばかり。21年にも開幕する新リーグはチケット販売を収益の柱に位置付けており、各チームに対して1万5000人収容のスタジアム確保を参入要件のひとつとしている。集客の苦戦が続くチームは、下部リーグへの降格もあるという。