大相撲理事選 6期12年ぶり「投票なし」に透ける協会の思惑

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 ある親方は「その裏にいたのが、協会を追放された裏金顧問ですよ」と、こう続ける。

「現在、協会に約3億8600万円の損害賠償請求をされている顧問は、もともと北の湖理事長(元横綱)の右腕。理事長が亡くなると、貴乃花にひっついた。この顧問はパチンコメーカーの代理店関係者から裏金をもらうなど、やりたい放題。そんな顧問を危険視したのが当時、事業部長で協会ナンバー2だった九重理事(元横綱千代の富士)です。裏金をフトコロに入れる動画がネットに流れていることを北の湖理事長に報告。すると顧問は『九重にハメられた。あの動画流出の犯人は九重だ』と理事長に吹き込んだ揚げ句、選挙で票の流れを操作し、落選させた」

 その後も顧問は貴乃花と組んで勢力拡大に腐心。理事選で協会執行部と丁々発止やり合った。つまり、そうした不穏分子がいなければ基本は無風というのが協会の理事選。前近代的だが、協会内部では「まだ裁判で裏金顧問との決着がついていない。今度は白鵬にすり寄るのでは、と危惧する声もある。顧問はモンゴルとのつながりもありますから。当面は顧問と戦っている現体制のままの方が望ましい」(前出の親方)という声も出ている。

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