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六川亨サッカージャーナリスト

1957年、東京都板橋区出まれ。法政大卒。月刊サッカーダイジェストの記者を振り出しに隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長を歴任。01年にサカダイを離れ、CALCIO2002の編集長を兼務しながら浦和レッズマガジンなど数誌を創刊。W杯、EURO、南米選手権、五輪などを精力的に取材。10年3月にフリーのサッカージャーナリストに。携帯サイト「超ワールドサッカー」でメルマガやコラムを長年執筆。主な著書に「Jリーグ・レジェンド」シリーズ、「Jリーグ・スーパーゴールズ」、「サッカー戦術ルネッサンス」、「ストライカー特別講座」(東邦出版)など。

独移籍のFC東京・室屋が迷いを断ち切った指揮官のひと言

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 まして2019年シーズン中の6月には久保建英(19)という日本サッカー界の「宝」も失っているだけに、そのダメージは計り知れないだろう(2018年8月には中島翔哉も海外移籍した)。

 室屋は明治大学に在学中の2016年にFC東京へ加入したが、必ずしも順風満帆な船出ではなかった。この年は筆者自身が、年間を通してFC東京の仕事を依頼されていたので2月のシーズン前の沖縄キャンプから取材を行ったが、練習初日に第5中足骨の骨折が判明。その後は小平の練習場でも松葉杖をつきながらリハビリの日々が続いた。

 ギブスが取れ、室内練習場での筋トレがスタートした。定点観測的にコンディションを聞いても、返ってくる答は決まって「まあまあです」とか「ぼちぼちです」といった感じでマイペースに変わりはなかった。それでも内心は穏やかではなかったはずだ。2016年はリオ五輪イヤー。春先に右足を捻挫した中島と一緒にリハビリに励んでいたが、間に合うかどうか、誰にも分からなかった。

 それでも懸命のリハビリが功を奏し、6月29日の南アフリカ戦(4-1)では「この試合でアピールせなあかん。最後のアピールの場だし、最初で最後のチャンスをしっかりモノにしたい」との言葉通り、待望のスタメン出場を果たす。そして矢島(現G大阪)の決勝点をアシストするなど同年1月のU-23アジア選手権以来の出場ながら五輪代表の手倉森監督へのアピールに成功し、2ゴールを決めた中島とともに翌日発表の五輪メンバー18名に名前を連ねた。

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