“開催ありき”のIOCバッハ会長訪日 海外メディアが酷評

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海外メディアは「五輪より人命」が当たり前の感覚

 辛辣なのは、仏紙ル・モンドだ。電子版(17日)で、五輪開催について〈日本国民は依然として懐疑的で、国内スポンサーの60%以上が契約延長をまだ約束していない〉〈(コロナの)パンデミックが抑制されない場合、来年の大会開催の可能性について再び疑問が投げかけられる〉などと手厳しい。

 海外メディアの方が、東京五輪を取り巻く厳しい現実を正確に伝えているようだ。スポーツジャーナリストの谷口源太郎氏がこう言う。

「国内主要メディアは大会スポンサーになっていますから、厳しい報道を控えるのは当然です。批判的な記事を幹部に差し止められた記者がいたことも明らかになっています。欧州を中心としたコロナの状況を見れば、開催が難しいのは明らか。海外メディアは『五輪より人命』という当たり前の感覚で報じていますが、国内メディアにはそれができないのです。“お祭り”を持ち上げてばかりでは、真実は伝わりません」

 先週末実施のANNの世論調査では、五輪開催について「さらに延期」(28%)と「中止」(31%)が計約6割。「来夏開催が良い」(33%)を上回った。国民が目を向ける真実にメディアがソッポとは、異常事態だ。

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