著者のコラム一覧
孫崎享外交評論家

1943年、旧満州生まれ。東大法学部在学中に外務公務員上級職甲種試験(外交官採用試験)に合格。66年外務省入省。英国や米国、ソ連、イラク勤務などを経て、国際情報局長、駐イラン大使、防衛大教授を歴任。93年、「日本外交 現場からの証言――握手と微笑とイエスでいいか」で山本七平賞を受賞。「日米同盟の正体」「戦後史の正体」「小説外務省―尖閣問題の正体」など著書多数。

世界が評価したテニス大坂なおみ選手の「政治的な動き」

公開日: 更新日:

「スポーツ界のアカデミー賞」とも称され、世界のスポーツ界で活躍した個人や団体を表彰する「ローレウス・世界スポーツ賞」の女子年間最優秀選手賞をテニス大坂なおみ選手が受賞した。

 メッシやジョコビッチ、ボルト、シューマッハ、ウッズら過去に受賞している男子年間最優秀選手賞を見れば、その凄さが分かる。

 大坂選手は、昨年は全米オープンで優勝したものの、現在の世界ランキングは2位である。その大坂選手が今回、受賞した理由は「競技面の他『ブラック・ライブズ・マター』(黒人の命は大切、略称BLM)の人種差別抗議運動の支援などへの評価」だった。

 大坂選手がBLM運動に積極的に参加したのは昨年の全米オープンの時だった。優勝するには7試合必要だが、大坂選手は試合のたび、異なる名前が記されたマスクを着けて登場した。第1戦の際、警察官に殺害された黒人の名前が書かれたマスクを7枚持っていることを明かし、「なんとか決勝まで勝ち残り、すべてのマスクをお見せしたいです」と語っていた。

 決勝の第1セットは相手に圧倒され、第2セットも0―2とリードされたが、奇跡的に立ち直った。BLM運動への関与が、彼女の優勝につながったのは間違いない。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    参院選神奈川で猛攻の参政党候補に疑惑を直撃! 警視庁時代に「横領発覚→依願退職→退職金で弁済」か

  2. 2

    国分太一だけでない旧ジャニーズのモラル低下…乱交パーティーや大麻疑惑も葬り去られた過去

  3. 3

    国分太一が社長「TOKIO-BA」に和牛巨額詐欺事件の跡地疑惑…東京ドーム2個分で廃墟化危機

  4. 4

    参院選千葉で国民民主党に選挙違反疑惑! パワハラ問題で渦中の女性議員が「証拠」をXに投稿

  5. 5

    石破首相の参院選応援演説「ラーメン大好き作戦」ダダすべり…ご当地名店ツラツラ紹介も大半は実食経験ナシ

  1. 6

    ホリエモンに「Fラン」とコキ下ろされた東洋大学の現在の「実力」は…伊東市長の学歴詐称疑惑でトバッチリ

  2. 7

    TOKIO解散劇のウラでリーダー城島茂の「キナ臭い話」に再注目も真相は闇の中へ…

  3. 8

    参院選終盤戦「下剋上」14選挙区はココだ! 自公の“指定席”で続々と落選危機…過半数維持は絶望的

  4. 9

    外国人の「日本ブーム」は一巡と専門家 インバウンド需要に陰り…数々のデータではっきり

  5. 10

    「サマージャンボ宝くじ」(連番10枚)を10人にプレゼント