EURO2020事実上の決勝「イタリアvsスペイン」の見どころと注目選手
欧州王者を決めるユーロ(欧州選手権)はベスト4が出揃い、日本時間7日午前4時キックオフのイタリア―スペイン戦が「事実上の決勝戦」として話題を集めている。
スペインはグループリーグを1勝2分けで勝ち上がり、ラウンド16と準々決勝ともに延長戦に突入。勝ち切れない印象もあるが、高いボール支配率を維持してゴール数、チャンス演出数、1試合当たりのシュート数と4強の中でトップの数字を叩き出している。
PK戦決着となった準々決勝のスイス戦。主役を演じたのは、代表歴の浅いGKシモンだった。
スイスの2、3番手のシュートをはじき返し、4番手はプレッシャーに負けてボールはクロスバーの上。この試合のMVPにシモンが選出されたのも当然だろう。16歳以下スペイン代表から各年代別代表に招集され、2020年8月にA代表デビュー。6月11日に24歳になったばかり。若き逸材のプレーは必見である。
2018年ロシアW杯出場を逃すという大失態を演じたイタリア。2018年5月にマンチーニ監督体制となって好調を維持。ユーロ準々決勝のベルギー戦の勝利で「国際Aマッチ32試合無敗」「13試合連続勝利」と素晴らしい結果を残している。ラウンド16のオーストリア戦の延長戦でゴールを決めたFWキエーザとMFペッシーナは、後半途中に投入された控え選手。選手層の厚さもストロングポイントだ。
注目は、ベルギー戦でゴールを決めた身長163センチの司令塔MFインシーニェ(30)だ。ボールコントロールのうまさ、俊敏な動き、鋭いドリブル突破、決定力の高さが魅力。ゴール前に立ちはだかるGKシモンとの直接対決は見ものである。