著者のコラム一覧
春日良一五輪アナリスト

長野県出身。上智大学哲学科卒。1978年に日本体育協会に入る。89年に新生JOCに移り、IOC渉外担当に。90年長野五輪招致委員会に出向、招致活動に関わる。95年にJOCを退職。スポーツコンサルティング会社を設立し、代表に。98年から五輪批評「スポーツ思考」(メルマガ)を主筆。https://genkina-atelier.com/sp/

(5)高梨沙羅のスーツ違反騒動で矢面に立たない伊東団長、原田総監督の会見を聞いて愕然

公開日: 更新日:

■応援に勤しむ役員の姿を見て30年前を思い出す

 北京五輪をテレビ観戦していると日本選手団の応援席が映り、そこに日本オリンピック委員会(JOC)の山下会長や選手団長が応援しているシーンが、何度か映し出された。私はタイムマシンで30年も前に戻った気がした。その昔、役員は選手を応援すると称して、各競技会場を回り、観戦に勤しむ。選手ケア、対外交渉などはもちろん役員のお世話も本部員が賄っていたその時代が彷彿と蘇った。

 オリンピック憲章第27、28条付属細則4は「選手団長」を定義している。

「オリンピック競技大会開催期間中、各NOC(国内オリンピック委員会)の競技者、チーム役員およびその他のチームスタッフは、NOCにより任命された選手団長の責任のもとに置かれる。団長の任務はNOCにより指定された活動役割に加え、IOC、IF(国際競技連盟)およびOCOG(組織委)と連携することである」

 連携するとはliaison(リエゾン)の訳であり、「交渉」も含む。冒頭のケースは、まさに団長がFISに「折衝」すべき事項。毎日開催される団長会議で提議もできた。

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