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羽川豊プロゴルファー

1957年栃木県出身。79年日本学生ゴルフ選手権優勝。翌80年にプロテストに合格すると、ルーキーイヤーの81年は日本オープン、日本シリーズに優勝。同年代の湯原信光、倉本昌弘とともに「ニューウェーブ三羽烏」と呼ばれた。82年にはメジャーのマスターズから招待され、初出場で15位。「世界最強レフティー」と絶賛された。現在はシニアツアーでプレー。テレビ解説者としても活躍している。

松山英樹マスターズ連覇ならず…今はクラブを振れる状態に戻すのが一番大事

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■前年覇者の重圧と不安

 大会連覇の期待が寄せられた松山英樹も相当なプレッシャーと不安があったと思います。3月の「A・パーマー招待」で首から肩甲骨にかけて痛みが出て、直前までまともに試合に出られずに調整不足でした。

 体に不安を抱えていても、前年覇者として欠場できないわけですから、それを考えたら2日目に2位タイまで順位を上げて大会を盛り上げたのはすごいと思います。

 4日間、ディフェンディングチャンピオンとしての役目を十分に果たしました。

 プレーを見た限りでは、まだ首は痛かったでしょう。優勝から遠ざかった3日目、最終日は無理せずにクラブを振っていませんでした。松山は成績不振をケガのせいにするプレーヤーではありません。次のメジャー「全米プロ」までのスケジュールは白紙のようです。焦って試合に出て首のケガを悪化させるのが一番怖い。今はゆっくり休んで体をケアして、クラブを振れる状態に戻すのが大切だといえます。

 2度目の出場だった金谷拓実は1打足りずに予選落ち。それもいい経験です。メジャーの重圧の中でスコアをつくっていくには、何度もその舞台に立って緊張感の中で耐えるゴルフを学び、そして優勝争いするために何が必要なのか、自分で見つけるしかありません。

 アマチュアの中島啓太も予選落ちでしたが、オーガスタの地でプレーしたことは今後の財産になります。金谷、中島は今回得た課題を次のメジャーに生かすべきです。

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