プロ野球の観客動員に異変!「ファンに逃げられた球団」と「ファンを取り戻した球団」

公開日: 更新日:

チームの体たらくが客足にモロに響く

 もっとも観客数が減っているのが楽天だ。昨季はホームで32勝39敗と負け越し、本拠地の現・楽天モバイルパーク宮城でシーズン終了まで8連敗。リーグ4位に低迷した。今季も日本ハムと下位争いをし、7日は直接対決に敗れて最下位に転落。いくら球場のパイが小さいとはいえ(最大3万508人)、チームの体たらくが客足に響いているとみられる。

 ワースト2位は巨人。先月18日(火)、19日(水)は最大収容人数が少ない長崎と佐賀で主催したことで数字を下げているものの、この2試合を除いても1試合当たり3万9033人で同92%。昨季は4位で、今季も開幕直後に5連敗を喫するなど、中日と最下位争い。ファンも原野球に対して不信感を募らせている。

 そして同3位が日本ハムだ。新球場元年にもかかわらず、最大収容人数3万4000人に対し、3万人超えは開幕カードの3試合のみ。GW中でさえ、最高で2万6761人にとどまった(6日)。アクセスの悪さや、球場内の飲食物などの強気な料金設定がアダになったとみられる。就任2年目の新庄剛志監督(51)が昨季、勝敗を度外視した采配でぶっちぎりの最下位に沈んだことに不満を抱くファンも少なくない。

 一方、観客数を大幅に増やしているのがDeNAヤクルトロッテだ。首位を走るDeNAは19年から20年にかけてウイング席を増設、収容人数が約5000人増の3万4046人になったことも奏功したようだ。

 ヤクルトは昨季、リーグ連覇を達成したことに加え、村上宗隆(23)が史上最年少で三冠王を獲得したこともデカい。

「球団の昨季のグッズ売り上げは断トツでした」とはヤクルトOBだ。

 ロッテは昨季完全試合を達成した佐々木朗希(21)が底上げしている。今季登板した平日4試合の平均動員数は2万7189人。1試合平均2万5623人を大きく上回っていることからも明らかだ。 

 まだ開幕したばかりで数字は週末開催日の割合などで左右されるとはいえ、客足が遠のく楽天、巨人、日本ハムの逆襲はなるか──。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    俺が監督になったら茶髪とヒゲを「禁止」したい根拠…立浪和義のやり方には思うところもある

  2. 2

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  3. 3

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    巨人・阿部監督に心境の変化「岡本和真とまた来季」…主砲のメジャー挑戦可否がチーム内外で注目集める

  1. 6

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  2. 7

    オレが立浪和義にコンプレックスを抱いた深層…現役時代は一度も食事したことがなかった

  3. 8

    巨人エース戸郷翔征の不振を招いた“真犯人”の実名…評論家のOB元投手コーチがバッサリ

  4. 9

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」

  5. 10

    阪神・佐藤輝明が“文春砲”に本塁打返しの鋼メンタル!球団はピリピリも、本人たちはどこ吹く風

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    本命は今田美桜、小芝風花、芳根京子でも「ウラ本命」「大穴」は…“清純派女優”戦線の意外な未来予想図

  1. 6

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  2. 7

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  3. 8

    石破首相続投の“切り札”か…自民森山幹事長の後任に「小泉進次郎」説が急浮上

  4. 9

    今田美桜「あんぱん」44歳遅咲き俳優の“執事系秘書”にキュン続出! “にゃーにゃーイケオジ”退場にはロスの声も…

  5. 10

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃