ラグビーW杯「日本が準々決勝へ行く方法」10.8アルゼンチン戦直前、専門家2氏が大激論!

公開日: 更新日:

 ラグビーW杯フランス大会を戦う日本は、日本時間8日20時にD組突破を懸けたアルゼンチンとの最終戦(ナント)に臨む。両チームは2勝1敗の勝ち点9で並び、勝った方が準々決勝に進むが、過去の対戦成績は日本の1勝5敗。2日付の世界ランキングでは日本が12位、アルゼンチンは9位と格上だ。ラグビー取材歴30年以上の永田洋光氏と、フットボールジャーナリストの中山淳氏が、大一番の展望や退任が決まっているジェイミー・ジョセフヘッドコーチ(HC)に代わる次期候補、ラグビー界の未来について語り尽くした。

 ◇  ◇  ◇

■キック有効活用でイライラさせろ

永田 日本がアルゼンチンに勝つ方法がある。

中山 いきなりですね(笑)。

永田 イライラさせて、徹底的にフラストレーションを感じさせること。

中山 アルゼンチンが1次リーグ初戦で1人減って14人になったイングランド相手に、全てキックで得点され、負けた試合なんかまさにそうでした。

永田 イングランドのFLローズらにどんどんジャッカルされて、攻撃を遮断され、遠いところからドロップゴールを決められた。アルゼンチンの選手は明らかにイライラしていた。ああいう試合運びがしたい。

中山 私が注目しているのは、日本がどうキックを使うのか。例えばグラバー(相手の背後のスペースを狙って地面にボールを転がすキック)とか。4年前のW杯で日本がアイルランドを倒した試合はキックパスを有効的に使っていました。

永田 キックを使うとしたら、起点になるSH流大が右ふくらはぎを負傷しているのは痛い。

中山 アルゼンチンは3試合で2トライしか奪われていません。対照的に日本は3試合で9トライも許しています。

永田 アルゼンチンがいいのは守りだけではない。キックのバリエーションは豊富だし、FWのスクラム、ラインアウト、接点も強い。日本は強みを消すラグビーをやらないと厳しい。

中山 勝ち目がないみたいですね。

■コーチが隠す必殺のサインプレー

永田 そんなことはありません。「世界有数の戦術家」といわれるトニー・ブラウン・アシスタントコーチ(アタック担当で元ニュージーランド代表SO)が、スクラムやラインアウトから一発でトライを奪いにいくサインプレーを隠していると思うから。

中山 奇襲やとっておきのサインプレーを披露するなら、次の試合ですよね。キーマンは?

永田 4年前の福岡堅樹のように、途中から入った瞬間に「おー」と沸くようなキレのある選手が見当たらないのが寂しい。FBレメキは福岡のような瞬間的な速さはないし。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本中学生新聞が見た参院選 「参政党は『ネオナチ政党』。取材拒否されたけど注視していきます」

  2. 2

    松下洸平結婚で「母の異変」の報告続出!「大号泣」に「家事をする気力消失」まで

  3. 3

    松下洸平“電撃婚”にファンから「きっとお相手はプロ彼女」の怨嗟…西島秀俊の結婚時にも多用されたワード

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    俺が監督になったら茶髪とヒゲを「禁止」したい根拠…立浪和義のやり方には思うところもある

  1. 6

    (1)広報と報道の違いがわからない人たち…民主主義の大原則を脅かす「記者排除」3年前にも

  2. 7

    自民両院議員懇談会で「石破おろし」が不発だったこれだけの理由…目立った空席、“主導側”は発言せず欠席者も

  3. 8

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃

  4. 9

    自民党「石破おろし」の裏で暗躍する重鎮たち…両院議員懇談会は大荒れ必至、党内には冷ややかな声も

  5. 10

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」