大谷翔平に「ダル&松井裕樹」のブ厚い壁…パドレスで絆がより強固に、ドジャース対策共有

公開日: 更新日:

 ドジャース大谷翔平(29)にとって、同じナ・リーグ西地区のライバル球団に厄介な日本人コンビが誕生した。

 楽天から海外FAでメジャー移籍を目指す松井裕樹(28)がパドレスと大筋で合意。金額は明らかになっていないが、大リーグ公式サイトによれば、複数年契約になる見込み。新天地ではエース格であるダルビッシュ有(37)と同僚になる。

 松井は日本が3大会ぶりの世界一を成し遂げた今春のWBCでも同僚だったダルに何かと助けられた。宮崎での強化合宿でWBC球への対応に苦戦していると、投球映像を見ながら、ボールの握りやフォームのアドバイスを受けた。長丁場のレギュラーシーズンや長距離移動を強いられるメジャーでの調整法なども伝授されるなど、親身になってサポートしてくれたダルを慕うようになった。パドレスへの移籍を決めたのも、師と仰ぐダルがいたことが大きかった。

 渡米1年目の松井にとってダルは心強い存在なのはもちろん、彼が持っている対戦相手の情報は重宝しそうだ。

 メジャー11年目を迎えた昨季、かつての力でねじ伏せる投球が通用しないと自覚したダルは、少ない球数で長いイニングを投げるため、それまで以上に対戦相手の研究、分析に時間を割くようになった。本人によれば、球団から配布されたタブレットを常に持ち歩き、自宅でも自身の投球や相手打者の映像を確認しているという。

 WBCの1次ラウンド東京プールの韓国戦や米国との決勝戦で、ダルとバッテリーを組んだヤクルト中村悠平は本紙のインタビューにこう明かしている。

「ダルビッシュさんはとても緻密です。自ら持参したデータも参考にしながら、この選手は曲がり球に弱いから、曲がり球を中心に攻めていこう、という感じで対策を立てました。たとえばバッテリーを組んだ韓国戦では球数が少なかったし、3イニングしか投げませんでしたが、(二回の)4番の朴炳鎬をカウント3-2から外のスライダーで空振り三振に打ち取った場面は、その対策がハマったといえるかもしれません」

 ダルは、ムーキー・ベッツ、フレディ・フリーマンとMVP3人で強力打線を形成することになる大谷封じにも一役買いそうだ。同地区のライバル球団に移籍した大谷対策にも余念がないからだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  3. 3

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 4

    阪神・大山を“逆シリーズ男”にしたソフトバンクの秘策…開幕前から丸裸、ようやく初安打・初打点

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    創価学会OB長井秀和氏が明かす芸能人チーム「芸術部」の正体…政界、芸能界で蠢く売れっ子たち

  2. 7

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  3. 8

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  4. 9

    大死闘のワールドシリーズにかすむ日本シリーズ「見る気しない」の声続出…日米頂上決戦めぐる彼我の差

  5. 10

    ソフトB柳田悠岐が明かす阪神・佐藤輝明の“最大の武器”…「自分より全然上ですよ」