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Ricardo Setyonジャーナリスト

リカルド・セティオン 1963年生まれ。サンパウロ出身。中東戦争やユーゴスラビア紛争などを現地取材。スポーツジャーナリストに転身し、8カ国語を操りながらブラジルメディア以外にも英「ワールドサッカー」、伊「グエリン・スポルティーボ」など幅広く執筆。BBCのラジオ番組にも出演。98年、02年のW杯期間中にブラジル代表付き広報を務めた。現在もジーコ、ロナウド、ロナウジーニョ、カフー、ドゥンガら大物との親交も厚い。13年コンフェデレーションズカップではFIFA審判団の広報。国内では「ワールドサッカーダイジェスト」「スポルティーバ」などでコラムを執筆中。ブラジルのマッケンジー大、パナマのパナマ大、イスラエルのハイファ大などでスポーツマネージメントの講義を行う。自他ともに認める「サッカークレージー」。

パリ市街から子供含むホームレス1万2500人超が追放…麻薬中毒者や売春婦にも「社会浄化」進行中

公開日: 更新日:

 ボンジーア&ボンジュール! 今日もオリンピックのクレージーなネタをお届けするよ。

 開幕まで1カ月、パリでは大会に向けた最終的な準備に大忙しだ。なんでもこの期間中には、32競技、329種目に出場する1万人以上の選手と1530万人の観光客がやってくるって言われているからね。みなさんはその陰で、多くのホームレスが街から追い出されているのをご存じだろうか?

 昨年4月以降、パリと周辺の地域では、ホームレスのキャンプ村の解体や建物を不法占拠していた人たちの追放が激化しているんだ。大会の顔となるセーヌ川の橋の下にも多くの人が住んでいたんだけど、突然「洪水の危険があるから」との理由で追い払われたって話だ。それまで一度もそんなことを言われたことはなかったのにね。華やかなスポーツの祭典に、彼らはふさわしくないってわけだね。

 その結果、過去13カ月で1万2500人以上がパリから放り出された。人数は前年に比べると2倍近くになったっていうから、オリンピックが理由だろうね。

 問題なのは、代わりに住む場所や、その他の解決策を与えられることなく、彼らが追われたってことだ。ホームレス問題を根本的に解決するためには、パリのあるイル・ド・フランス地方に少なくとも7000戸、フランス全土で2万戸の住宅が必要だって言われているけど、パリ市役所は1000の緊急避難場所を提供しただけなんだ。

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