長嶋茂雄さんは常に前向きなことしか言わない。「メークドラマ」はその“暗示”から始まった
そんな長嶋監督と仁志が初めて顔を合わせたのは、実は巨人入団前の95年11月のこと。秋季キャンプを行っていた宮崎に招待された。すでに巨人への逆指名を表明していたとはいえ、ドラフト前にキャンプ地を訪問するなど前代未聞。現れた長嶋の第一声は予想通りだった。
「どーもぉ」(敬称略=つづく)
▽仁志敏久(にし・としひさ) 1971年10月4日、茨城県古河市生まれ。常総学院から早大、日本生命を経て95年ドラフトで巨人に逆指名入団。強打好守の二塁手として新人王、4度のゴールデングラブ賞を獲得するなど活躍。06年オフに横浜に移籍し、09年限りで退団。米独立リーグでもプレーした。日本での通算成績は1587試合で1591安打(打率.268)、541打点、154本塁打。
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次回は、田沼一郎による連載「巨人軍助っ人三国志」第9回「長嶋監督は助っ人のセックスの心配もしていた」へ。