八角理事長が横綱・大の里を語る 必ずしも休場がクスリにならないワケ
「自分で自分に重圧をかけてはダメ」
「休むとまず、気力がなくなってしまう。相撲を取らないと体がなまって体力も落ち、ケガもしやすくなる。さらに休んで治療しても、必ず良くなるという保証もありません」
同理事長は、自身の現役時代を振り返ってこう続けた。
「3場所連続休場直後の(1989年)1月場所で、場所直前に40度近い熱が出た。師匠(元横綱北の富士、九重親方)に『休め』と言われたが、休場はしたくなかった。ところが、あの年の1月7日に天皇陛下が崩御され、8日初日のはずが1日延びたんです。そこで薬をガンガン飲んで熱を下げて出場したら、初日から14連勝。あの時は体調が体調だったので、『今場所は8勝でいいや』と思っていたんですね。そうしたら気持ちが楽になって……というわけです。8日目くらいには体も気持ちも元通りになっていました」
そして大の里をこう激励するのである。
「自分で自分に重圧をかけてはダメ。今でも十分頑張っているし、あと1年もすれば立派な横綱になりますよ。ケガを乗り越えたら、もっといい横綱になる」
くしくも新旧の横綱が言葉にした「気持ちと体」。大の里にとっては“開き直り”が最良のクスリになるかもしれない。


















