「医療詐欺」上昌広著

公開日:  更新日:

 今の日本の医療は決して「平等」とは言い難く、今のままの医療行政が進めば、30年後には医療崩壊する――。そう予言する著者は医師にして東大医科学研究所の特任教授。一般医師が言いにくい医療の「不都合な真実」を数字を挙げつつ語っているのが興味深い。

 例えば、製薬会社とズブズブの御用医師、御用マスコミの存在を指摘し、新薬利権の構造を暴露。著者が勤務していた東大病院や国立がんセンター中央病院では重症者ということで門前払いされ、近隣の病院に回されていたことなどを例に、有名国立病院が軽症者ばかりを集めたがる傾向にあることを明らかにしている。

 また、人口1000人当たりの医師数は茨城はブラジル以下、埼玉は中国と同じレベルなのだそうだ。医療の現状を知り、医療サービスを賢く受けたいという人は読むべし。(講談社 840円)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新のBOOKS記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    偽装離婚で資産隠し 羽賀研二を“金の亡者”に変えた原点

  2. 2

    毎勤不正「組織的関与なし」幕引き図る監察委のデタラメ

  3. 3

    憲法改正国民投票CMに待った「通販生活」意見広告の趣旨は

  4. 4

    劇的試合続くも外国人記者ソッポ…錦織圭はなぜ“不人気”か

  5. 5

    ハゲタカ勢も虎視眈々 日産vsルノーついに始まる株争奪戦

  6. 6

    日テレ料理番組終了で…速水もこみち“レギュラーゼロ”危機

  7. 7

    愛娘の元彼・羽賀を“希代のワル”と見抜いた梅宮辰夫の慧眼

  8. 8

    売り込みは好調も…河野景子“豪邸ローン2億円”の逼迫台所

  9. 9

    雄星「4年60億円」の反動懸念 “温厚”シアトルでも痛い目に

  10. 10

    「給料は我慢したのに」と戦力外通告の選手に言われて…

もっと見る